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ヨーロッパ初!イタリアのスキーリゾートがプラスチックゼロに

ヨーロッパ初! イタリアのスキーリゾートが プラスチックゼロに

イタリアのスキーリゾートが、ヨーロッパで初めてプラスチックの使用を全面的に止めました。

背景には、近くの氷河に膨大な量のマイクロプラスチックがある事が、判明したためです。

ステルヴィオ国立公園にあるスキーリゾートPejo 3000では、ペットボトルや、ビニール袋、プラスチックのナイフやフォーク、コップなどを禁止し、他のスキーリゾートもこの動きに追随するとみられています。

ヨーロッパ初 プラスチックを使わないスキーリゾート<Pejo 3000・スキーリゾート・the gardianより引用>

Pejo 3000はスイスやオーストリアとの国境に近いヴァル・ディ・ソーレ(Val di Sole)にあるスキーリゾートで、昨年の冬に13万7000人が訪れました。

このプラスチックフリーにする決断を後押ししたのは、ミラノ大学とミラノビコッカ大学の科学者たちが今年の春に行った調査がもとになっており、同調査団がフォルニ氷河(Forni Glacier)の表面を調べたところ、131m~162mにもなるプラスチックの粒子や繊維が発見されたためです。

科学者たちは、観光客の衣服やスキーの備品の残骸、飲食などに使用したプラスチック製品が風に運ばれて氷河に到達したと考えています。

氷河学者のクリスチャン・カサロット(Christian Casarotto)は、「プラスチック製品や、マイクロプラスチックが山に到達したのならば、何十年とそこに残り続け、ゆくゆくは食物連鎖にも影響し健康被害も起こるだろう」と言っています。

Pejo 3000では今後、マイクロプラスチックの原因になっているだろうビニールカバーなども取り払う予定です。

Pejo 3000がある地域では、3つの新しい水力発電を使用し、民家やホテル、公共の施設の暖房は、地元の森林伐採会社から提供される木のくずを使っています。

次の世代に向けて環境の事も考え、またこの地域の魅力を上げるためにいろいろと取り組んでいる、とのことです。

 ヨーロッパ初 プラスチックを使わないスキーリゾート<フォルニ氷河・the gardianより引用>

今後の展望

今後はイタリアだけでなく、多くの国でこういったプラスチックフリーの動きが盛んになると思います。

当然、プラスチック製品を使うことはコストを下げれるので難しい決断だと思いますが、地球がダメージを受けたら元も子もないので、こういう取り組みはすごく評価されますね。

<参照記事 thegardian.com