移住でも観光でも人気のあるマルタ共和国。3か月以上滞在する場合は、ビザが必要になりますね。
ビザの種類もいろいろありますが、結構申請条件も厳しめなんですよね。
しかもシェンゲンビザを持っていても、簡単に移住できる国ではないんです。
私は妻がドイツ人なのでドイツの滞在許可書を持っているのですが、私も妻も「移住したいからここに引っ越しします」、とはいかないんです。
マルタは国が小さいので、ちょっと難しいようですね。
それでは、マルタに移住するためのビザを紹介します。
Contents
マルタ移住の為のビザの種類
<マルタの人気観光地ポパイ村>
マルタに移住、もしくは3か月以上滞在するときは、以下のビザを取得します。
- 学生ビザ
- 労働ビザ
- 自営業ビザ(Self Employment Visa)
- 長期滞在許可証(Long Term Residence Permit)
- 投資家ビザ
学生ビザは移住にはあまり関係ないですが、長期滞在できるビザと言う意味で入れました。
残念ながらリタイアメントビザはありませんが、退職した人は投資家ビザを申請するようになります。
学生ビザ
<マルタ人気の街・スリーマ>
これが一番取りやすいビザになると思いますが(とは言っても大変ですが・・・)、他の国に留学する時と同じようなものが必要です。
まずは、マルタの学校に入学する場合に必要なものです。(語学学校への留学は次の項で紹介してます)
- パスポート(滞在期間以上の有効期限が必要)
- 両親の宣誓書(18歳以下の子供が留学に行く場合)
- マルタで有効な保険
- 入学許可証
- 資金証明書
- 留学生として入学する証明書(マルタ市民としてじゃなく、External Studentとして入学する証明書です)
- 入学する学部の語学に精通している証明
- 学費を払った証拠
資金証明の1ヶ月の資金の目安は、マルタの最低賃金(761ユーロ)の75%以上(570ユーロ)で、これプラス学費や帰国資金が必要です。
例)4ヶ月マルタに滞在する場合(帰国便のチケット有りで計算)
- 570ユーロ(1ヶ月の資金)X4ヶ月==2280ユーロ
この金額が最低限必要です。
こちらのマルタ政府のサイトで確認できます。
語学留学に必要な書類

語学留学の場合は、3か月以内ならビザの取得は必要ないですが、3か月以上だと必要になります。
語学学校の場合は、通常エージェント経由で入学するのでエージェントが必要な事を教えてくれるので、楽と言えば楽ですね。
必要なものは、以下になります。
- 申請書
- 入学証明書とレッスンコースが記載された書類
- パスポートのコピー
- 資金証明
- マルタで有効な保険
マルタの語学留学はSchool withというエージェントが多くの学校を紹介しているので、興味がある人は見てみて下さい。
労働ビザ

労働ビザ(ワークパーミット)の取得は難しいと思います。
実際にマルタに住むと色々なジョブオファー(Job Offer)があるのですが、レストランやカフェが多いですね。
一般的な会社に入ろうとすると、何かしら特別なスキルがないと厳しいと思います。
こちらもエージェントを使って就職・転職するのが一般的ですね。必要書類は以下のものと、他に指定されたものがあればそちらを提出します。
- 雇用許可証(Employment Licence・雇用主からもらう)
- 健康診断の結果(medical certification)
- 申請書
詳しくはマルタ政府のHPで確認できます。
こちら「激選!海外就職・転職に強いエージェント」で海外就職に強いエージェントを紹介しているので、あわせて読んでみて下さい。
自営業者用ビザ(Self-Emplyment Visa)
自営業者ビザ(Self-Emplyment Visa)は上記のワークパーミット取得と似ていますが、先ほどと違い雇用主が自分なので手続きがちょっと大変ですね。
必要なものは以下になります。
- 自営業者登録(Self-Emplyment Status)
- 健康診断の結果(medical certification)
- 申請書
この自営業者登録の取得は、公式ページにはこのように書かれています。
In respect of third country nationals, an employment licence is required and is only granted in exceptional cases.
意訳)EUやEEA以外の出身国者は雇用許可書が必要で、例外的なケースのみ取得できます。
言い換えれば、特別なスキル、特別ななにかがないと取得は厳しいです。
とは言ってもこの世の中はお金が全てなので(笑)、お金でも解決できるようです。
- JobPlus ライセンス発給後6か月以内に50万ユーロ(6000万円)の投資をする
- ハイスキルな発明家(起業家)で詳細なビジネスプランを提出し、8か月以内にEEA、スイス、マルタいづれか出身の従業員を少なくとも3人雇うこと
- マルタの企業と契約している責任者・プロジェクトリーダー
3番の意味は、例えば職業が設計士だとして、マルタ企業がすすめるプロジェクトのデザインの責任者として契約書を交わした時などで、この場合はマルタの企業に就職しているわけじゃないですが、一緒にプロジェクトをやっている自営業者としてビザの申請ができます。
これは自営業ビザというより、起業家ビザに近いですね。
長期滞在ビザ(Long Term Residence Permit)
<セントジュリアンズ>
長期滞在ビザは、もうすでに何かしらのビザを持っていて5年以上マルタに住んでいる人が対象になります。
必要なものは以下になります。
- 資金証明書もしくは収入証明書
- 不動産証明もしくは賃貸証明書
- マルタで使える保険証
- NCFHE認証のインテグレーションコースを少なくとも100時間受講し、試験の点数が少なくとも75%ある証明書
- Malta Qualifications Framework Level 2 in Englishのスコア75%以上のテスト結果
- マルタに来てから何をしていたかの個人履歴書
詳しくはマルタ政府HPをどうぞ。
投資家ビザ(The Global Residence Program)

以前はHigh Net Worth Individuals Rulesという投資ビザもあったのですが、今はThe Global Residence Programに統一されています。
ビザ取得要綱は以下になります。
- 不動産もしくは賃貸証明書
- 収入証明書
- パスポート
- マルタで使える保険(保険証券(Insurance Policy)のコピーも提出)
- 英語もしくはマルタ語が話せる証明もしくは資格(TOEFLなど)
- 無犯罪証明書
- モラルがある一般的な人間であること
- 申請料6000ユーロ(不動産購入した場合は5500ユーロ)
1の不動産を購入した場合は金額の指定があり、下記以上の物件が必要になります。
- マルタ南部は22万ユーロ
- マルタ南部以外は27.5万ユーロ
- ゴゾ島は25万ユーロ
賃貸の場合は、このようなルールがあります。
- マルタ南部は年間家賃9600ユーロ以上
- マルタ南部以外は、年間家賃8750ユーロ以上
- ゴゾ島は年間家賃8750ユーロ以上
ちなみにこのビザを取得した場合は、最低でも税金を1万5000ユーロ(約180万円)/年払わないといけません。
詳しいその他の特典などは、こちらマルタ政府HPでみれます。
シェンゲンビザを取得済みの人
<ドイツの滞在許可証>
最初にも言ったように私はドイツで結婚したので、ドイツのビザを持っているのですが、それでもマルタに移住するには手続きが必要なんです。
しかもドイツ人である妻も移住に関して、規定があります。
ドイツの大使館で詳細を聞いたので、EU加盟国のビザを持っている人はどこも同じはずですが、詳細は自国の大使館に訪ねて下さい。(自国の日本大使館じゃなく、マルタ大使館にです)
- 3か月以内の滞在は手続きなし
- 移住する場合は、マルタですでに仕事を見つけていることが必須
- もしくは、2万3000ユーロの資金証明/人
私たち家族は子供もいるので、資金証明は約5万ユーロ掛かるとの事でした。
マルタは仕事も少ないので、同じEU市民と言っても簡単に移住させてくれないんですね。
EUの理念に反していますが、ミニ国家なのでしょうがないんでしょうね。
ちなみに「マルタですでに仕事を見つけている」に関しては、どんな仕事でもOKです。スーパーの店員、カフェのウェイター、ウェイトレスなどOKです。
最後に
マルタ移住をお考えの人の多くはグローバル・レジデンス・プログラムになると思いますが、毎年の最低税金が約180万円って高いですよね・・・(安いと思う人もいるかもしれませんが)。
実際に私はマルタに移住して、良い所も悪い所も見たので移住を検討している方はこちらの記事も参考にされて下さい。