先日のニュース「ベルリンの壁崩壊30周年記念のイベント開催」でもお伝えしたのですが、2019年11月はベルリンの壁崩壊から30年という節目の年なので、ベルリンでは盛大なフェスティバルが行われています。
その一方で、不都合な事実をご存知でしたか?ヨーロッパ諸国は約1000㎞の壁やフェンスを、ベルリンの壁崩壊後に建設してきました。
この長さはベルリンの壁の6倍にもなり、そのほとんどが2015年以降に建設されたものになります。
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最近建設された壁は
ここ最近に建設された壁やフェンスは以下の場所になり、当然、移民や難民、亡命希望者を入国させないために建設しています。
- 北アフリカにあるスペイン領セウタとメリリャ
- トルコとギリシャ間。トルコとブルガリアの国境
- ギリシャと北マケドニアの国境
- ハンガリーとセルビアの国境、ハンガリーとクロアチアの国境
- ロシアとラトビア、ノルウェー、エストニア、リトアニアの間
- フランスのカレー
物理的な壁だけではなく、海上や陸上の国境も軍隊という壁があり、不法入国者もしくは観光客も入国拒否を受けています。
オランダの研究所によると、2018年の世界の国境警備は2兆円にも達するマーケットになっているとの事なので、今後もこのビジネスは伸びていくでしょうね。
EU諸国は冷戦以降で、1000億円以上を国境の壁やフェンスに使っているとみられています。また、2021年~2027年は、1兆円以上をつぎ込む予定となっています。
その一方で、これらの行動は「問題解決に当たらない」とも言われています。
壁を望む人もいる
スロバキアではロマ人(ジプシー)と住む場所を分けるために、壁を建設してほしいとのロビー活動が行われています。
「壁の力」というエキシビジョンの園芸員は、「ロマ人は壁の周りを歩いて行かないといけないのです。と言ってもこれは本当の壁ではなく、たったの数百メートルの壁なので、ただ単に彼らは壁を迂回して街に来なくちゃいけないだけです」と、訳の分からない事を言っています。
続けて、このようにも言っています。「歴史上、こういった壁を建設しても、遅かれ早か取り壊されているんです。なので、私達は根本的な解決策を考えなくてはいけません」
外国人排除でしょうか?
<参考・参照記事Euronews.com>
最後に
ベルリンの壁崩壊以降に、6倍もの長さに壁が建設されたというのは皮肉なものですね。
まぁ壁の趣旨が違うので単純に比べることは出来ませんが、人間という生き物は同じ間違いを起こす生き物、とはよく言ったものですね。