ヴァレッタはマルタの首都で、ユネスコの文化遺産に登録された人気の街です。
マルタの若い人以外はヴァレッタ(Valletta)と言うよりも、現地の言葉でIl-Belt(イル・ベルト)と言う人が多いですね。
ヴァレッタは見るだけで美しい街並みなのですが、この街の歴史を知るともっと多くの物が見えてきます。
今日は、ヴァレッタの歴史とおすすめの観光を紹介します。
Contents
ヴァレッタ
ヴァレッタはマルタ共和国の首都で、マルタ国際空港から約8㎞離れたマルタ島東部にあります。
ちなみにマルタの最大都市は、ビルキルカラというヴァレッタから西に4㎞ほど行った街になります。
マルタは歴史的に他国に支配され続けた国になり、分かっているだけでもこれだけの国や多人種に支配されています。
- 紀元前1000年頃・フェニキア人の支配
- 紀元前400年頃・ローマ帝国の支配
- 870年・アラブ人の侵攻、イスラム帝国の支配
- 1127年・ノルマン人の支配
- 1479年・スペインの支配
- 1530年・聖ヨハネ騎士団が統治
- 1565年・オスマン帝国の侵攻(撃退)
- 1795年・ナポレオンによる支配(その後すぐにイギリスが支配)
- 第1次・第2次世界大戦で被害を受ける
1565年に聖ヨハネ騎士団が新都市建設を決め、その場所に選ばれたのがヴァレッタになり、これ以降街は要塞化していきます。
マルタの街は曲がりくねった道や細い通りが多いのですが、ヴァレッタは計画的に作られたため、その他地域と違い格子状に通りが作られました。
このおかげで、比較的ヴァレッタの地理は把握しやすいですね。
ほぼ真っすぐ歩ける場所が多いので、迷子になりにくいし、街自体もそこまで大きくないので観光もしやすいです。
騎士団以降は主にイギリスの支配下にあったマルタですが、第2次世界大戦でドイツやイタリアからの空襲に合い、多くの建造物が被害を受けました。
ただし今のヴァレッタは再建・修復されているので見ごたえのある街になっています。
ヴァレッタ市街
ヴァレッタの観光名所は、主にゲートから入った直線道路(赤線部分)近辺にあるので、道が分からなくなったらこの通りに戻れば分かりやすいです。
ヴァレッタの入り口、Valletta City Gateはマルタではめずらしい大きな広場になっており、開放感が溢れる場所です。
要塞都市として作られたので、敵が侵入してきても容易に街に攻め込めないように、街の周りはこのようになっています。
街に入るこの橋を渡ると、ちょっとがっかりするくらいの世界的有名ブランドのお店が立ち並んでいます・・・。
いきなりイメージを壊すようで申し訳ないですが、足を踏み入れた途端がっかりしました・・・。
ただし最初を通り過ぎると、イメージしていたヴァレッタの街並みが広がります。
ヴァレッタの中心部は徒歩で全然移動できるのですが、街の周りを全部見ようと思うと徒歩ではかなりきついです。
私たちは1歳半の子供も一緒なので、観光地っぽくTourist Trainに乗ってみました。
1周約30分で値段は6ユーロだったと思います。(すみません、正確に覚えてないです)
もちろん赤ちゃんは無料でした。
車内でマルタの歴史などのアナウンスがあっているのですが、スピーカーの音が大きくてすごくうざかったです。5分後には降りたくなりました(笑)
車両の前後の天井に1つづつスピーカーがあるので、真ん中に乗ればそこまでうるさくないと思います。
ヴァレッタを1周するので手軽に観光できますが、当然途中停車はしないので降りたくても降りることはできません。
他にも馬車に乗って回るツアーもあるのですが、家族3人で50ユーロと言われたので、「高い!ムリ」と言うと、「OK,35ユーロ」って即答されました。(笑)
首相官邸
こちらは首相官邸で、多くの観光客が写真を撮っていました。
入り口前にある大砲と一緒に写真を撮るのが一番人気で、みんな待っていましたね。ここには常に警察がいるのですが、気さくだし物知りで(当然ですね)、何かわからないことを聞けば詳しく教えてくれます。
私がこの首相官邸に来た時、何の建物か分からなっかたのですが、警察に聞いたら首相官邸と言われました。(笑)
The saluting battery
<The saluting battery>
The saluting battery、訳すと「敬礼の大砲?出迎えの大砲?」でしょうか、マルタはこのように、大砲を見る機会が多いですね。
向こう岸に写っているのは、スリーシティーズになります。
インガーディアン
<マルタ観光局より>
私が行ったときは開催されていなかったのですが、聖エルモ塔で開催される聖ヨハネ騎士団の軍事訓練の再現イベントです。
50人にも及ぶ出演者(多くがボランティアらしいです)が、中世の格好をして騎士団たちの訓練模様を再現しています。
月に2~3回の開催なので、タイミングが合えば是非行きましょう。
2020年の開催時期は以下になります。
- 1月・・・12,19日
- 2月・・・2,9,16日
- 3月・・・1,8,15日
- 4月・・・19,26日
- 5月・・・3日
- 10月・・・11,18,25日
- 11月・・・1,8,15,22,29日
- 12月・・・13,20日
注)6~9月の開催予定はありません。詳しくはマルタ観光局よりどうぞ
観光スポットが多すぎて全部は紹介できないのですが、今紹介したところ以外も見て回るところは多いので、是非散策してみて下さい。
- ヴァレッタシティゲート(Valletta City Gate)
- 王立歌劇場(Royal Opera House)
- 騎士団長の宮殿(Grandmaster Palace Courtyard)・入場料)大人10ユーロ子供7.5ユーロ、5.5ユーロ5歳以下無料
- 首相官邸(Prim minister office)
- セントジョージ広場(Misrah San Gorg)
- アッパーバラッカガーデンズ(Upper Barrakka Gardens)
- ヴァレッタウォーターフロント(Valletta Waterfront)
- 聖アンジェロ砦
- マルタ国立美術館
フェリーでスリーシティーズに行く方法
ヴァレッタからスリーシティーズ(Three cities)とスリーマ(Sliema)にフェリーで行けるのですが、スリーシティーズに行く船がなかなか見つからなかったので、行き方を紹介します。
首相官邸を正面に見て右方向に行き、小さな公園の中(アッパーバラッカガーデンズ)にあるエレベーターに乗って行くのですが、下から見るとなかなかの見ごたえです。
このエレベーターは降りるのは無料ですが、上がる時は1ユーロ掛かります。
ここから通りに出ると、Ferry Three citiesと書かれた看板があるので、矢印通りに行くと、こんな感じでした。
2ユーロ?片道1.5ユーロ、往復2.8ユーロって聞いたけどな?
怪しいと思いつつも進んでみると、こんな船がありました。
フェリーと言うよりボートじゃないですか?
彼らも「ここがフェリー乗り場だよ!」って叫んでいるし、看板通りの道順出来たのでここが乗り場かな?と思ったのですが、妻が「絶対にこれは違う!」と言うので、もう一度通りに出て看板の矢印を確認したのですが、やっぱりここ??
彼らに「ここ公式のフェリー乗り場?」って聞くと、「ここから歩いてフェリー乗り場まで1時間かかるよ」って言われました。(笑)
その時このボート乗り場の奥から人が歩いてきたので、「スリーシティーズに行くフェリーってどこ?」って聞いたら、ボート乗り場の奥20m先にあるとの事でした。(笑)
私たちは、1時間ほどうろうろしていたんですよ。フェリー乗り場を探すために(笑)
本物の乗り場は、少しマシです。
みなさんは間違えないと思いますが、一応屋根がある場所がフェリー乗り場です。
本物のフェリーはカタマランフェリーです。
フェリーの時間と料金は、このようになります。
- 冬・6:30-19:00
- 夏・6:30-23:30
- 料金・夏冬共に片道1.5ユーロ、往復2.8ユーロ、深夜料金19:45分から片道1.75ユーロ、往復3.3ユーロ
おおむね30分に1本出ています。詳しい時間はValletta ferry serviceよりどうぞ。
おすすめホテル
多くの人はヴァレッタかスリーマ(Sliemma)、セントジュリアン(San Giljan)に宿泊すると思います。
私たちはスリーマを選びました。ヴァレッタまで移動も楽だし、海沿いを歩けるし、何よりも息子が大好きなカモやアヒルが見れる「Duck Village」がマノエル島入り口にあるからです。
私たちが泊まったのはBlubay Apartments by ST Hotelsというサービスアパートメントで、1LDKで部屋も広く場所も悪くなかったです。
キッチン付きで料理も出来たし、何と言っても子連れ旅行には欠かせない「寝室別」なので、子供が寝た後も気兼ねなく起きていられます。
また、シービューを選ぶと、系列の海沿いの場所に泊まれます。
ヴァレッタだと、Grand Hotel Excelsiorはかなり有名ですね。正確に言うとヴァレッタ市街の外にあるのですが、徒歩で10分弱で市街に行けます。
また、1日2回ですがシャトルバスも出ているので、時間が合えば使えますね。
一番の利点は、ヴァレッタ外のホテルなので部屋が広いし、シービュールームもあります。
子連れにおすすめなのは、Valletta Merisi Suitesです。
こちらはアパートメントなのでキッチンも付いているし、何と言ってもローカルっぽい生活を体験できるので人気があります。
当然こちらも寝室が別なので、子連れにはうれしいですよね。
最後に
ヴァレッタは観光地の目玉で多くの見どころがあるので、食事や休憩を入れて4~6時間ほど必要かもしれません。
早い時間から行けば、お昼過ぎにはスリーシティーズやスリーマに行って観光も出来るので、時間的なプランも立てて観光を楽しんでください。